-低いエネルギーもやってます!多層膜冷中性子干渉計-

中性子干渉計は分離した波動関数に働く相互作用の違いを分波を重ね合わせて生じる干渉縞の位相差から読み解きます。私たちのグループではエネルギー1meV程度の冷中性子を反射できる「多層膜ミラー」を構成素子として、中性子干渉計の大型化・高感度化に取り組んでいます。この新しい干渉計を用いて、量子力学に特有な幾何学的位相の1つであるAharonov-Casher位相の精密測定やさらには余剰次元探索に低エネルギー・非加速器物理の側から挑みます。これまで開発は日本原子力研究開発機構の研究用原子炉で行ってきました。昨年からはJ-PARCパルス中性子源の基礎物理ビームラインでの実験も始まっています。

多層膜冷中性子干渉計とその干渉縞