19Neの崩壊を観測するために貯蔵する容器の設計についてですが、円筒形容器の半径Rと幅Wの比W/R は小さい方が良いようです(添付ファイル:1.gif)。筒よりも、タンバリンみたいな形の方が良いと いうことです。 添付ファイルのfig.gifのように、円筒形容器の半径Rと幅Wをとり、窓になる2つの円が向かい合う 方向から角度θを測ります。 何が最大にするべきかというと、一方の円の立体角の平均<Ω>と、cosθの平均の二乗^2で す。 統計誤差はだいたい1/√観測数に比例し、非対称度は1+APcosθで現れるからです。 W/Rに対してをプロットしたのが、cos.gifで、 W/Rに対して<Ω>/4πをプロットしたのが、omega.gifで、 W/Rに対して、その最大にするべき^2 <Ω>/4πをプロットしたのが、1.gifで、 最大値付近で、それを拡大したのが、2.gifです。 1.gif、2.gifを見れば最大になるのはW/R=0.13前後であることがわかります。しかし、W/R=1になっ てもそれほど減りません。 窓の立体角を大きく取った方が、窓の間の壁にあたって跳ね返ってきたりするのが減って良いだろう けど、 窓が小さくないとマイラーは貼れないだろうし、シンチも大きくすることになってバックグラウンド がうるさくなるかもしれません。 でも、貯蔵容器の体積は大きい方が出て行き難くなって崩壊数が稼げるんですよね。 今日大佐賀君とタンデムに行きました。 ・コールドフィンガーですが、散乱槽のふたの中心にもフランジがあるのですが、ふたを吊っている ワイヤーが邪魔なので、中心のフランジの周りの4つフランジのどれかに取り付けることになりそう です。 ・0.01 mm目盛のマイクロメータが実験準備室にありました。使う予定もなさそうな感じなので、P3 で使いたいです。 ・貯蔵容器にコイルを巻くよりも、コールドフィンガーの脇にあった半径30 cmのヘルムホルツコイ ルを使った方が良いのではないかと思います。(貯蔵容器はスリットやのぞき穴や真空ゲージを取り 付けるので、コイルを巻く余裕がないでしょう。磁場が一様でないとみかけの偏極率が下がってしま いますし。) 織田 勧 odasusumu@hotmail.com