次点: 二次電子増倍管用プリアンプ (作者 前坂比呂和)
寸評:ベース接地とエミッタフォロワーを組み合わせた変則プリアンプ。
課題研究ガラミですが、個別パーツで作ったところが評価されます。
バイアスの取り方がややまずく出力範囲が狭いのが難点。
3段にしてnpnベース接地→pnpエミッタ接地→npnエミッタフォロワー
構成にするか、2電源にして初段の動作領域を広げておけば改善できる
でしょう。
次点: 照度計 (作者 吉田憲司)
優秀賞の作者のもう一つの作品。フォトダイオードとオペアンプ2組み(1チップ)
で構成した照度を電圧に変える回路。
照度のダイナミックレンジは大きいのでチャンとした調整が必要です。
これを1電源で済ますためにオペアンプ1個で1/2電圧をつくるという結構
凝った回路です。
プラスチックの自作の箱にきれいに部品が配置されていて作者の情熱が
感じられました。
敢闘賞: AMラジオ (作者 高橋芳太郎、佐藤好幸、山下道也、Hicham Fadil、
Zegrari Fathi)
ラジオICとパワーアンプICで構成されたAMラジオのキット。
何人かはゲルマラジオを作ってみて鳴らなかったのでキットをやってみたそうです。
ゲルマラジオは5mぐらいはアンテナを引かないと感度があまり出ません。
このキットは解説書がしっかりしていなくて内容はよく分かりませんが、
構成から見て感度はあまり上がらないと思います。ゲルマの次にやるなら
レフレックス方式か中間周波数を導入するヘテロダイン方式かに
するのがよかったかな。
残念ながら高橋の作ったものは選局がうまくいってなかった(一応音はでる)。
多分配線ミス。佐藤、山下、Fadilのはチャンと鳴っていた。合格。
Zegrari Fathiのものは音もでてない。キットでこれではダメです。
でも、これだけ大勢が同じキットを持ってくるのは写したレポートみたいだ。
番外: アンプ (作者 樫谷純治)
オペレーションアンプICで組み上げた非反転アンプ。
入出力コネクターがなぜかBNC規格。
チャンと動いているようですが、コネクターのアース側を
きちんとはんだ付けしてません。ちょっとやっつけ仕事なのが見えみえですね。
キットでないところは評価できます。
番外: ピンポンチャイム(作者 磯辺洋明)
番外: オーディオアンプ(作者 衛藤茂)
バラの部品で作った、エミッタ接地とnpn-pnpプッシュプルで構成した4石アンプ。
終段のバイアス調整も出来るようになっているが、レベルシフトの定電圧源
にパラレルに電解コンデンサーをかましてあって、これでは高域が再生できない。
一般に半導体でアンプを組むと、負帰還なしの裸特性は悪くて試聴に耐えない
アンプになります。今後は負帰還に挑戦してみてください。
自己申告出席回数集計 名前 回数 名前 回数 名前 回数 --------------------------------------------------------------------- [作品提出者] 吉田 憲司 5 A 前坂比呂和 ? A 高橋芳太郎 6 A 佐藤 好幸 5 A 山下道也 0 B 衛藤 茂 0 B 磯辺洋明 0 C 樫谷純治 3 B Hicham Fadil 1 B Zegrari Fathi 1 C --------------------------------------------------------------------- [作品未提出者] 辻 伸介 2 金子 博光 3 竹林 正夫 8 B 松井 信 7 B 久保 拓右 1 川合 篤史 5 C 飯野 将史 6 B 千田 篤史 2 金田 浩司 7 B 沢登 修 2 田中 ダン 1 加藤 一朗 1 清水 康宏 1 朝日 秀仁 1 馬場 一晴 8 B 小林 利行 1 奥田 雄介 4 C 二元 和郎 7 B 今井 宗暁 4 C 太田 晋助 5 C 三沢 智也 1 出来 祐香里 1 山下 穣 2 藤原 直哉 6 B 川口 由紀 1 岡田 裕 2 寺嶋 知 3 市川 正敏 3 中村 衆 5 C 中山 法子 1 深尾 祥紀 1 小出 元 7 B 西田 大輔 5 C ---------------------------------------------------------------------延與秀人 [enyo@pn.scphys.kyoto-u.ac.jp] 207号室 内線3871