理論担当:吉田賢市 Email:kyoshida@ruby.scphys.kyoto-u.ac.jp
実験担当:後神利志 Email:gogami.toshiyuki.4a@st.kyoto-u.ac.jp
実験目的
実験内容
学内外の加速器を用いて原子核の反応を利用した実験を行う。
実験結果を理論的に解析し、原子核の核力をつかさどる強い相互作用だけでなく、弱い相互作用、また電磁気相互作用への理解を深める。
またこれらの実験、解析、考察を通じて研究の一連を学びつつ、最先端の実験研究にふれる。
ゼミを通じて原子核物理の基礎を学び、原子核反応を用いた実験を1つ行います。
テーマは、学生の興味がある内容や意見を取り入れながら決定し、実験に必要な検出器などについても学びます。
参考までに2019年度に行った実験を紹介します。
中性子などの粒子は、量子論的なスピン角運動量を持っています。
二つの波が干渉するのと同様に、この量子力学的な概念であるスピンの干渉を観測することができます。
今回は加速器中性子原からの中性子と、中性子を反射するミラーを用いて中性子の干渉を起こし、観測する実験を行いました。
重水素は陽子と中性子1つずつから成る、水素の安定同位体です。
この重水素の結合エネルギーを、
n + 1H -> 2H + γ
の中性子捕獲反応を通じて測定しました。
前期と同様の加速器中性子源からの中性子を、Hを含む物質に照射し、放出されるγ線を検出器で検出する実験を行いました。
実際の研究の現場で使われている実験器具や解析方法を用い、
実験を行う中で、気づくことや改善点などを気軽に話し合い、反映しながら実験を行っています。