2001年度
課題研究P3 『素粒子と原子核』


実験のゼミでやったこと

6月19日
 
一組目 濱上
原子核崩壊の加速について。
原子核の崩壊を加速させる実験に関して前回の不明な点についてわかったことといまだに不明な点を示 し、一応核共鳴散乱の一般的な装置図等を配布して簡単に説明させて頂きました。 春木さんに質問する以前にしたいことと論文の内容とを少しと言うかかなり誤解していた模様ですが、 特にかまわず続行するつもりです。(実際はFeの励起された状態が基底状態に戻る、と言うことでした 。Feが崩壊して別なものに変化してくれる事を期待してたんですが…。)
 
二組目 上田、大西
原子核のシェル構造について。
 
三組目 森田、三原
EPRのパラドックスについて。


6月12日


一組目・・濱上
原子核崩壊速度の加速について
核の寿命の短縮のついてかかれた論文を探して読んでいるところでしたが、疑問点について書き並べますと、1、シンクロトロンについて(エネルギー等)、2、試料として何を用いるのが適切か、なぜそれを使うのか、形状についてはどうか、3、検出器はどんなものを使うのか、何を検出するのか、検出の開始と終了をどのように定めるか、といった事を考えています。
二組目・・上田、大西
shell模型について
教科書のコピーを見て、butlerの論文のストリッピング反応のグラフ見て「あれ?なんで運動量もエネルギーも決まるのに準位が二つもあるの?」 ということにぶつかったようです.これは今後解決されるんでしょうか.詳しくは担当者にお願い.(三原)
 
三組目 森田、三原
EPRパラドックスについて Eの値はわからないからSの値を導入したんだ、と気づき、結果、Sの値を測る意欲が沸いてきました.
次回の課題
具体的な実験のセットアップ.どう言う方法でやるか、具体的に出来そうか、どれぐらい時間がかかるか、お金がかかるか、などを検討してくると言うことです.

 

6月5日

 
一組目 森田、三原
EPRパラドックスについて。 bellの不等式の具体的な表現を持ってきました。実際に実験でどういうデータを取って・・・という前回の課題を発表 しました。結果、偏光の測り方の、古典的描像についての理解がたりず、このままでは実験しても実感が沸かない、と言うことになりました。
次回の課題
もう少し、今度は古典的な予想というものがわかるような方法を考えてくる。それがもし出来なかったら、やめる、出来たら続ける、と言う方向で。 光子ではなくほかの粒子を見る実験も調べるかもしれません。
二組目・・上田、大西
shell模型について
実際に何を測るのかを次回までに考えてくる、と言うことのようでした。魔法数が具体的には同いう効果として現れるのか、などでしょうか。 詳しくは、上田君、又は大西君がここを書き換えてください。(三原)
あと、濱上くん増田君の組や、五味川くんの方も、とにかく来週までに自分のする実験の、大まかな予定などを立てる、と言うことでしたが 詳しくはそれぞれの人が書いてください。(三原)

5月29日
 
一組目 森田、三原
EPRパラドックスについて。 bellの不等式の証明のプリントを配りました。実験論文も持ってきました。
次回の課題
実際に、どう言うデータを取って、それが式にどう現れるのかをみる。 具体的に何をやるのか。
二組目・・濱上、増田
原子核崩壊の加速について
春木さんの論文を持ってきました。内容はシンクロトロン放射光による光イオン化を利用した NEET(電子が遷移するときのエネルギーと原子核が励起される時のエネルギーが近い原子において、 電子が遷移することで原子が励起する現象)についてです。 ただ、この論文は原子核の崩壊の加速については論じていないので、参考資料としてお配りしました。 本当のところ、どの論文を読んだら良いのかいまいち解っていません。 春木さんから返事も今のところもらえていません。次回までに孫論文をまで読んでくる予定です。
三組目・・青木
●invariant mass(不変質量)について。
●antiproton proton(^p p) annihilation の様々な反応について。
elastic scattering
charge exchange
hyperon-antihyperon production
meson
exotic hadrons
glueball
hybrids
multiquark meson
●low energy では、QCDを摂動では扱えない。
様々なモデルー>MIT bag model, hot gas model ...etc.
●Reference
Claude AMSLER & Fred MYHRER Low Energy Antiproton Physics
CERN-PRE/91-29
(Ann. Rev. of Nucl. and Part. Sci. 41(1991)

5月22日
休み・・・・五味川
  Techniques for Nuclear and Particle Physics Experiment 2.1〜2.2.8
 
一組目 上田、大西
魔法数付近の原子核に重陽子を非弾性衝突させて、 魔法数による違いから殻構造に関する理解深める。
次回の課題
具体的な運動学の計算、予想される実験誤差の検討、など。

5月15日
一人目・・濱上
原子核の崩壊速度の加速
京大原子炉実験所応用原子核科の研究内容に、シンクロトロン放射光 を用いて結晶中の原子核をコヒーレントに集団励起させると、核の崩壊 過程で観測される指数型関数からずれて、短時間で崩壊する、というも のがあり、次回までにその実験の論文を詳しく調べて来ることになりました。
二人目・・五味川
反水素原子合成実験の概略
CERNで1996年に行われた反水素原子合成の実験を、論文を用いて 紹介しました。具体的には、反陽子がキセノンガス中を通過するとごく まれに電子陽電子対が生成され、再びごくまれにその陽電子を反陽子が 捕らえて水素原子が生成されます。それを検出する実験でした。 次回までに、シリコンカウンター・シンチレーターとはどういうものか、また NaI detecterの構造などを次回までに調べて来ることになりました。
三人目・・・青木
陽子対消滅の観測について。
Active target detector with scintillating fiber の紹介
( J.K. Ahn et al. Nucl. Inst. and Methods in Physics Research A457(2001) 137-150)
このディテクターはCCDを使用しており、時間分解能は msecであるので、見ることが出来るのは静止画である。
運動を、時間を追って観察することは出来ないだろうか? 機械を工夫して、1ns くらいの時間分解能を得たとしよう・・
試算:
運動量1GeV/c の陽子の速度は0.73c程度。すなわち 1 ns で、 0.22 [m]進む。
(運動量 0.5GeV/c なら、1 ns で 0.14 [m] )
20cmくらいの空間分解能なら、時間を追って陽子を観測できるかも・・・
とりあえず、シンチレーターの勉強をしよう。ということです。