hypernuclei

Table of Contents


1 Experimental review of hypernuclear physics: recent achievements and future perspectives

1.1 Introduction

  • 20世紀後半
    • Λ, Σ, double Λ, Ξ ハイパー核
    • production method : K-, π+ビーム
    • ハイパー核の生成、構造、崩壊に興味
  • 21世紀初頭
    • 電子ビーム
    • monochromaticな低エネルギーK-sourceを使った(K-stop, π+)反応
    • 分解能 : a few MeV → sub-MeV
    • 施設も豊富
      • J-PARC, MAMI, J-Lab, FAIR
  • 1990s-2000s
    • +, K+), (e, e' K+)反応
    • γ 線測定
  • この論文以外にもハイパー核・ストレンジネス核物理のレビューは (古いものから新しいものまで) 様々ある
  • この論文では、HYP2003以降の状況を主に報告

1.2 Hypernuclear physics in a nutshell

1.2.1 Physics motivations, observables, general definitions

  • 多体系の原子核を強い相互作用から説明することを目標としている
  • ハイパー核の表記AYZ : Z=電荷, Y=ハイペロン, A=質量数
  • S=-1ハイパー核の生成タイプ
    • p1(S=0) + A(S=0) → p2(S=+1) + B(S=-1)
    • p1(S=-1) + A(S=0) → p2(S=0) + B(S=-1)
  • 質量欠損法
    • p1, p2の4元運動量を測定
    • \(M_{B}= \sqrt{{E_{p_{2}} - (M_{A} + E_{p_{1}})}^{2} - (\overrightarrow{p}_{p_{2}} - \overrightarrow{p}_{p_{1}})^{2}}\)
    • 束縛エネルギー:-B = MB - (MA-1 + MΛ / Σ)
  • 反応
    • (K-, π-), (π+, K+) ← 2 spectrometers
    • (K-stop, π-) ← 1 spectrometer for π, \(\overrightarrow{p}_{p_{1}}=0, E_{p_{1}}=M_{K^{-}}\)
  • エマルジョン法は位置分解能~1um
  • Λ ハイペロンの寿命 = (2.631± 0.020)×10-10s
  • Λ ハイパー核の寿命 ~ 200ps
  • 軽いΛ ハイパー核はmesonic wead decayが支配的
  • 重いΛ ハイパー核はnon mesonic weak decayが支配的

1.2.2 Baryon-baryon interaction in SU(3)


2 The first evidence of a deeply bound state of Ξ--14N system

2.1 note

  • KEK-PS E373実験
  • KISOイベント
  • Ξ--14N系の束縛状態が、ツインハイパー核に崩壊。これらのシングルハイパー核はユニークに同定できた。
    • Ξ- +14N →10Λ Be +5Λ He
  • Ξ--14N系の束縛エネルギーBΞ-は、もっとも深くて4.38±0.25 MeV。これは10ΛBeが基底状態で放出された時に対応。
  • コア核9Beの励起状態を考慮したモデル計算では、10ΛBeの励起状態として束縛領域に2つの状態が挙げられる。いずれの場合も、Ξ--14N系の3D軌道(原子)準位の束縛エネルギー0.17MeVよりも大きい。
  • これは、Ξ--14N系がΞ Nの引力相互作用による束縛状態であることを示している。
  • キャリブレーション用の\alpha粒子検出のため、"overall scanning"と呼ばれる新手法を開発した
  • 標準のエマルジョン(I1ford G5)では、0.1 ~ 数十MeVのエネルギー範囲の陽子に対して0.02MeVの確度(accuracy)がある
  • エマルジョンの厚さを測定:212Poと228Thからの\alphaののこす飛跡の長さから算出=3.621±0.105g/cm2。これは事前に測定した体積・重さから算出した厚さ=3.667±0.066g/cm2とconsisitentで、0.105g/cm2の誤差は、飛跡長さにして1.1%(Δ R/R)、エネルギーにして0.7%(Δ E/E)の誤差を生む(数十MeV以下のエネルギーを持った12Cの陽子換算)。
  • Ξハイパー核かダブルΛハイパー核か(聞いた話)
    • クーロンで考えた時の3D軌道に止まったΞが吸収された場合にはダブルΛハイパー核
    • クーロンで考えた時の3D軌道以下(2P, 1S)に止まったΞが吸収された場合にはΞハイパー核と考えている
    • これは3Dではクーロンが、2P以下では強い相互作用が支配的であろう、という考えに基づく
    • ダブルΛハイパー核は二段階の弱崩壊が観測できる
    • Ξハイパー核はツインハイパー核の生成が見える
    • まずΞハイパー核ができて、ダブルΛハイパー核になる、というシナリオはないとされている(Galが主張)

3 Evidence of Ξ hypernuclear production in the12C(K-, K+)12ΞBe reaction

3.1 note

  • BNL-E885
  • 12C(K-, K+)12ΞBe反応を用いた欠損質量分光
  • 連続スペクトルから12ΞBeの14MeVの引力ポテンシャルを提案

4 Experiments with Ξ- atoms

4.1 note

  • エマルジョン中の軽い原子(C, N, O)にΞ-が捕獲される時にはたいてい3D軌道に捕まる、ということが書いてあるらしい

5 Coupled-channel effects in hadron-hadron correlation functions

5.1 note

  • 二粒子の運動量相関関数を調べると
    • 放出したソースのサイズ
    • 放出過程の時間依存性
  • などが調べられると考えられていた。
  • 相関関数←ソース, 波動関数, 相互作用
  • 最近ではさらに、「放出された粒子間の相互作用の情報(final-state interaction(FSI))」を得るのに有用であることがわかっている。
  • この目的から近年、重イオン衝突や高エネルギー陽子陽子衝突において、バリオン-バリオン間の運動量相関の測定が精力的に行われている
  • Λ Λ, Ξ N, Ω N, Ω Ω 相互作用に関心
    • Λ Λ 特に興味深い(Hダイバリオンへの興味からだけではない)
  • 理論のフレームワークは様々検討されているが、カップリングチャネルの効果を詳細に考慮した計算は未だ存在していない
  • 相関関数におけるチャネルカップリングの効果を調べるため、関連したチャネルが明らかに含まれるYY, meson-Y相互作用を用いた
  • これにより、それらのチャネル全てに対する波動関数を明白に計算でき、こうして計算した波動関数をいわゆるKoonin-Pratt formulationの下での相関関数の評価に用いることができる
    • より具体的には、YN相互作用としてSU(3) カイラルEFTのフレームワークのうちの7に由来する相互作用を用いた(このモデルでは、Λ NとΣ Nのカップリングが考慮されている)。
    • YY相互作用にもカイラルEFT(8)に基づく相互作用を採用した(ここではΛ Λ, Ξ N, Λ Σ, Σ Σ のカップリングを考慮に入れている)。

6 Exotic hadrons from heavy ion collisions

6.1 note

  • 二粒子運動量相関の最近のレビュー

7 Hyperon–nucleon interaction at next-to-leading orderin chiral effective field theory

7.1 note

  • SU(3) カイラルEFTのフレームワーク
  • YN相互作用

8 Strangeness S = −2 baryon–baryon interaction at next-to-leading order in chiral effective field theory

8.1 note

  • カイラルEFTに基づくS=-2のYY相互作用

9 A two-solar-mass neutron star measured using Shapiro delay

9.1 note

  • パルサーJ1614-2230
  • 1.97±0.04太陽質量
  • シャピロの時間の遅れから連星系を構成する中性子星と伴星の質量が求められる
  • 特に連星系の公転面が視線方向と平行なほどシャピロの時間の遅れの効果が顕著に現れる
  • シャピロの時間の遅れから
    • 伴星の質量は0.500±0.006太陽質量、He-C-O白色矮星
    • 連星系の公転軸と視線方向のなす角度(inclination)は89.17°±0.02°とほぼ直角
  • シャピロの時間の遅れの感度はinclination(傾き)と伴星の質量が大きくなるほど大きい
  • またJ1614-2230の観測に用いたthe National Radio Astronomy Observatory Green Bank Telescope(GBT)と呼ばれる望遠鏡とthe Green Bank Ultimate Pulser Processing Instrument(GUPPI)と呼ばれる検出器?により高精度測定を実現
  • X線を使った測定では半径・質量の両方を測定できるのに対し、シャピロの時間の遅れを用いた測定では半径に関しての情報は得られない
  • しかし、モデル依存性が小さいという利点がある(一般相対論依存)
  • 今回の測定により柔らかいEoSは棄却される
    • 特に核子以外を含むEoS、すなわちハイペロンやエキゾチックハドロンを含むEoSは2太陽質量を支えられるほどEoSが硬くない

Author: Takeshi Harada

Created: 2019-11-09 Sat 17:16

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