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FM放送の仕組み

FMラジオ放送はステレオですが、その仕組みを知っている人は少ないようです. みなさんが聞いているFM放送は;

ここで数式;

\begin{displaymath}搬送波:\ v_c(t)=V_c\cos(\omega_ct)
\end{displaymath}


\begin{displaymath}信号波:\ v_p(t)=V_p\cos(\omega_pt)
\end{displaymath}

とおいて

\begin{displaymath}\omega(t)=\omega_c+\Delta\omega\cos(\omega_pt)
\end{displaymath}

と周波数変調します。すると変調された波vm(t)は

\begin{displaymath}v_m(t)=V_c\cos(\int_0^t(\omega_c+\Delta\omega\cos(\omega_pt))dt)
\end{displaymath}


\begin{displaymath}=V_c\cos(\omega_ct+m_f\sin \omega_pt)
\end{displaymath}


\begin{displaymath}=V_c\cos(\omega_ct)cos(+m_f\sin \omega_pt)-V_c\sin(\omega_ct)sin(+m_f\sin omega_pt)
\end{displaymath}

これはベッセル関数で展開できて $m_f=\Delta\omega/\omega_p$とすると

\begin{displaymath}v_m(t)/V_c=J_0(m_f)\cos\omega_ct+\Sigma_{k=1}^{\inf}
J_k(m_f)\cos(\omega_c+k\omega_p)t + J_{-k}(m_f)\cos(\omega_c-k\omega_p)t
\end{displaymath}

となり、帯域は無限に広がることになります。 pは53kHまで広がりますが,k$\pm 1$に限ることにします。たとえば mfが1程度、すなわち

\begin{displaymath}J_k(m)\neq m^k/(2^k k!)
\end{displaymath}

が成り立つ程度だとおもえば J0(m)=1、J1(m)=1/2、J2(m)=1/8なので $k\leq\pm 1$で近似してしまいます。 すると実用的には帯域幅は $2\times 53kHz =106kHz$あればよいのですが 実際に200kHzとって150kHzまで変調に利用しています。 逆に言うとmfを大きく(1.5ぐらい)しても大丈夫なわけです。 モノラルなら15kHzですからmfは5まで広げられます。

この200kHzはとなりの局までの間の周波数差の最小値にもを示します。 逆に言うとここまではフルに使ってよいわけで、それを利用したのが FM文字多重放送です。これはL-Rをのせた38kHzのバンドの上に76kHz の搬送波を載っけてこれをLMSK(level controled minimum shift keying) というわけの分からないデジタル変調をかけます。変調後の周波数帯としては 65-88kHzぐらいに広がります。文字情報を階層化されたデータパケット にして誤り補正用パリティビットをくっつけてます。これを010101のシグナルにして 76kHzを周波数変調します。さらに音声信号の強弱にあわせて振幅をかえます。 これにより音声←→文字の間の影響をなくしているようです。 互いの周波数バンドの漏れ込みはマルチパスひずみ(建物反射などで位相の違う 電波が混じり込み干渉やビートをおこす。テレビのゴーストとおなじ) などでよく起ることなのでこのような処置が必要です。

よって現在は200kHzのなかの196Hzまで使ってしまっているようです。


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2000-02-20