回路上に定電流源をもちこむと交流インピーダンスをあげられ便利なことが多い。 図a)でQ1とQ2の特性をよくそろえておくとQ2のコレクタ電流はQ1の コレクタ電流でほぼ決定される。これは負荷抵抗RLの状況によらない。すなわち 高精度の定電流源となる。 実際に集積回路上では抵抗をつくるより トランジスタを作る方が簡単なので、実際には図b)のような構成をとる。 Q1とQ2の特性がそろっていると Iref=(Vdd-0.6V)/R1であり、また なので とが大きいければ Iref=Icが実現する。 このようなつなぎ方をトランジスターのダイオード接続と呼んでいます。 Q1/2のベース電流特性を 変えずにpn接合面積のみかえると(集積回路では簡単にできる)Icの電流値を 自由に変えることができます(これは回路図からは読み取れない特性)。
図c)はさらに高性能で、係数は となります。 まず、 Iref=(Vdd-0.6V-0.6V)/R1であり、 なので と が ちいさくても性能が保証される。これをカレントミラー回路ともよびます。
これと同等な回路を例えばエミッタ接地の負荷として採用すると、高い負荷抵抗を
用いたのと同様な効果があり増幅度を飛躍的に向上させられるわけです。
以下の図ではpnpのペアで作った定電流源をエミッタ設置回路の負荷にしています。
これを能動負荷といってICなどで非常に良く見られるものです。