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NOTゲート

まず一番簡単な論理は反転です。 インバーターとも呼ばれます。 回路的な実装は簡単で、オペアンプの反転を使っても良いし、 トランジスター一個でも出来ます(エミッタ接地は反転出力)。 ちょっと覚えておくべき大事なことは論理回路では、論理値1の 電圧領域と論理値0の電圧領域が定義されていて、それ以外のところは 禁止領域になっています。これは雑音などによる誤動作を防ぐ意味で 回路設計上のマージンを明らかにするためのものです。 ちなみに、良く知られているTTLロジックのインバーターでは 電圧で2.4V以上の入力を論理値1とし0.4V以下の論理値0出力を補償しており、 電圧で0.8V以下の入力を論理値0とし3.5V以上の論理値1出力を補償しています。 CMOSロジックのインバーターではこの関係が 電圧で3.5V以上の入力を論理値1とし0.01V以下の論理値0出力を補償しており、 電圧で0.01V以下の入力を論理値0とし4.99V以上の論理値1出力を補償しています。

このように禁止領域をもつのは雑音のためだけでなく、一つの論理回路 の出力に複数の論理回路を繋ぐことがあり、出力が電圧降下しても 論理が正常に働くことを保証するものでもあります。とはいっても 出力に繋げる数には上限があり、これをファンアウト数といいます。 同じ規格どおしを繋げるときにのみ使える数です。


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2000-02-20